2026/09/16プレスリリース

【採択】愛知県蒲郡市のサーキュラーシティ公募プログラムに、遊休資産の循環プラットフォーム「遊休マーケット」が選定

捨てる前に、社内と地域で回す。AIで企業の設備・什器を可視化し、市内30社への展開で年間約310t-CO2の削減を見込みます

PAX TOPOLOGY株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:奥村 拳、以下「当社」)は、愛知県蒲郡市が公募した「蒲郡サーキュラーシティイノベーションプログラム(G-CIP)」令和8年度の事業拡大コース(採択予定3者程度)に採択されました。事業タイトルは「AIで企業の遊休資産を発掘・循環させ、蒲郡を資源循環のモデル都市にする実証事業」です。

2026年秋より、市内企業に眠る設備・什器・工具を当社のプラットフォーム「遊休マーケット」で可視化し、社内の別部署から市内の他社、さらに行政の物品調達までを一つの台帳でつなぐ取り組みを始めます。市内30社規模への展開により、年間約310t-CO2の回避排出量と、約8,600万円の調達コスト回避を見込んでいます(いずれも当社試算)。

あわせて、本事業にご一緒いただける三河・愛知県内の企業、および全国の参画企業を募集します。

■ 採択の概要

プログラム名蒲郡サーキュラーシティイノベーションプログラム(G-CIP)令和8年度
主催愛知県蒲郡市 企画部企画政策課 サーキュラーシティ推進室
事務局デロイト トーマツ ベンチャーサポート株式会社
採択コース事業拡大コース(採択予定 3者程度)
事業タイトルAIで企業の遊休資産を発掘・循環させ、蒲郡を資源循環のモデル都市にする実証事業
採択発表2026年9月15日(蒲郡市が採択結果を公表)

採択結果(蒲郡市):https://www.city.gamagori.lg.jp/site/circularcity/ce-shien.html

蒲郡市は2021年11月にサーキュラーシティを宣言し、「つながる 交わる 広がる サーキュラーシティ蒲郡」をビジョンに、教育・消費・健康・食・観光・モビリティ・ものづくりの7分野で循環経済の社会実装に取り組んできた自治体です。2026年3月には市内外の事業者による「がまごおり循環経済イノベーションコンソーシアム」も設立されています。G-CIPは、その取り組みをさらに加速させるために市が公募したもので、当社はすでに事業を実施している事業者を対象とする事業拡大コースでの採択となりました。

■ 取り組みの特徴:「捨てるか売るか」を決める前の段階から扱う

「あとで使うかもしれないから、とっておこう」。「新しいものを入れたけれど、前のものもまだ動くから残しておこう」。事業活動のなかで日々繰り返されるこうした判断は、一つ一つはどれも合理的です。

ただ、その判断が何年も積み重なると、倉庫の棚や現場の隅に、まだ使えるものが静かにたまっていきます。そして、それらは資産台帳のどこにも「使っていない」とは書かれていません。現場にとっても経理にとっても見えないまま、次の更新や移転のタイミングで、まとめて廃棄されることになります。

当社は、この「見えていないだけで、まだ価値のあるもの」を扱っています。

中古什器の買取・販売は、社外に出ると決まった後からの関与になります。社内の備品管理システムは、台帳と資産番号は持っていても、使っているかどうかを判定する仕組みや、他社・行政へ公開する経路を持ちません。

「遊休マーケット」は、まだ社内にある段階から資産を扱います。写真1枚からAIが自動で起案し、現場の合意形成、社内転用、企業間取引、行政の調達までを一つの台帳でつなぎ、コストの削減額とCO2の回避排出量を同じ画面に記録します。この2点が、既存の手段との違いです。

■ 問いを逆にする:「使っていないもの」ではなく「使っているもの」を申告する

遊休資産の棚卸しが社内で続かない理由は、やり方ではなく、問いの立て方にあると考えています。現場に「使っていないものを探して報告してください」とお願いしても、使っていないものは意識に上りません。探す手間もかかり、報告する動機もありません。結果として、棚卸しは移転や更新の直前にまとめて行う、負担の重い作業になります。

そこで当社は、問いを逆にしました。使っていないものを探すのではなく、今使っているものを申告していただく仕組みを「遊休マーケット」に実装しています。自分が日々使っているものであれば、誰でも迷わず答えられます。1回当たり1分で終わります。

申告されなかったものが、遊休資産の候補として自動的に浮かび上がります。現場の皆さまに「捨てるかどうか」を判断していただく必要はありません。管理部門は、誰にも必要とされていないものを一覧で受け取ることができます。

本事業においても、この仕組みを各社の初回サイクルに組み込む予定です。現場にお願いするのは、1回1分の申告だけです。

■ 蒲郡市を選んだ理由:一次・二次・三次産業がそろうフィールド

蒲郡市は、製造業・建設業に加え、漁業・農業、そして観光業が同じ市域にそろうまちです。業種が違えば、遊休資産が出る時期も、必要とする機材の種類も異なります。この「ずれ」こそが循環の源泉であり、ある社の余剰が別の社の調達ニーズとかみ合うことで、企業間の融通が成立します。循環に必要な出し手と受け手が市内だけでそろう点に、他の地域にはない可能性があると考えています。

当社は2026年度、東京都・公益財団法人東京都環境公社の「サーキュラー・エコノミーの実現に向けた社会実装化事業」に採択され、都内5社と遊休什器の循環に取り組んでいます(実証期間は2027年2月まで)。ただし東京では拠点が互いに離れており、近距離での融通、一次産業との連携、行政調達との接続には、まだ手が届いていません。この3つを蒲郡市で実装することが本事業の狙いです。

同じ産業構造を持つ地方都市は全国に数多くあります。蒲郡市で型ができれば、そのまま横に展開できると考えており、蒲郡市を資源循環のモデル都市として全国に発信していきたいと考えております。

■ 進め方:社内で回し、地域で回し、行政へつなぐ

STEP1|複数拠点を持つ企業の社内循環(〜3か月)

市内に複数拠点を持つ企業において、作業台・パーツキャビネット・測定治具などを登録します。社外の相手を探さずに成立するため、初回サイクル約6週間で1件目が動きます。

STEP2|市内企業間のマッチング(〜6か月)

工事完了時に余る仮設材・電動工具・現場事務所の什器など、供給の時期が読める品目を軸に、市内5社規模で企業間の受け渡しを行います。市域がコンパクトで5km圏内の輸送に収まることが、成立率を押し上げると考えています。

STEP3|市内30社規模への展開と、一次産業・行政調達(年間)

製造業・建設業を中心に市内の中堅・中小企業へ広げます。また、水産・農業といった一次産業への転用(ステンレス作業台・保管棚・保冷コンテナなど)と、自治体の物品調達ルートについても、蒲郡市および関係機関の皆さまにご教示をいただきながら検討を進めます。

■ 想定される効果:市内30社への展開で年間約310t-CO2

ステップスコープ登録/再使用点数回避排出量調達コスト回避額
STEP11社の社内転用(3か月)約120点/約36点約10 t-CO2約290万円
STEP2市内5社の企業間循環(6か月)約600点/約180点約52 t-CO2約1,440万円
STEP3市内30社へ展開(年間)約3,600点/約1,080点約310 t-CO2約8,600万円

※いずれも当社試算です。再使用率30%、1点当たりの取得相当額を平均8万円(当社の実証における平均取得価格)として算定しました。排出原単位は環境省「排出原単位データベース Ver.3.5」(産業連関表ベース・購入者価格)の金属製家具・装備品 約3.6 t-CO2/百万円を用い、新規調達を代替した分を回避排出量として算定しています(Scope3 カテゴリ1相当)。

STEP1の約10t-CO2は、スギ約710本が1年間に吸収する量に相当します(スギ1本当たり年14kg-CO2として換算)。1社が社内で転用するだけでも、この規模の回避排出量になります。

■ 政策の後押し:2030年に80兆円とされる市場と、公共調達のルール整備

経済産業省は「成長志向型の資源自律経済戦略」において、2030年のサーキュラーエコノミー関連市場を80兆円と見込んでいます。2026年4月には改正資源有効利用促進法が施行され、動脈産業と静脈産業の連携が重視されるようになりました。

また、2026年8月には、経済産業省 資源循環経済課より「CEコマース公共調達事例集・ガイドブック」が公表されています。同ガイドブックでは、自治体の物品調達にあたって「庁内在庫・遊休資産の確認 → 庁内リユース → リユース品購入 → 新品購入」の順に検討することが示され、リユース品を調達するための仕様書のひな形まで掲載されました。企業間で資産を回すことにも、行政が中古品を調達することにも、制度の裏付けが整いつつあります。

本事業は、蒲郡市のアクションプランにおける重点分野「消費(廃棄物の排出抑制と資源の有効利用)」に沿うものと考えております。

■ 参画企業の募集

本件を機に、次の3つの枠組みで、ご一緒いただける企業を募集します。いずれも、新しい設備投資や専任の担当者を置かずに、今社内にあるものを数えるところから始められます。

① 蒲郡市・三河・愛知県|本事業への参画

蒲郡市内の企業を中心に、東三河・西三河、愛知県内へと順次広げてまいります。本事業の参画企業として、全国に先駆けた事例づくりにご一緒いただける企業を募集します。

② 東京都内|「サーキュラー・エコノミーの実現に向けた社会実装化事業」への参画

東京都・公益財団法人東京都環境公社の採択事業として、都内の事業所間で遊休什器を融通する取り組みを進めております(2027年2月まで)。都内に事業所を置く企業は、こちらの枠組みでご参画いただけます。

③ 全国|サービス導入および次の地域連携

「遊休マーケット」は全国どこからでもご利用いただけます。また、蒲郡市と同じように産業が集積する都市での展開について、自治体・経済団体・金融機関の皆さまからのご相談もお受けしております。

特に、次のような企業とはご一緒できる余地が大きいと考えております。

  • 複数の拠点や工場を持つ企業
  • 移転・ライン更新・改装・統廃合を予定している企業
  • 現場に工具・仮設材・什器などの資産が多く、棚卸しに手間を感じている企業
  • Scope3の算定・開示に向けて、何から着手するかを探している企業

初回サイクルは約6週間。現場の皆さまにお願いするのは、1回1分の申告だけです。専任の担当者を置く必要はありません。

本事業・サービス導入に関するお問い合わせはこちらから

■ 「遊休マーケット」について

「遊休マーケット」は、企業に眠る設備・什器・機械などの遊休資産をAIで可視化し、社内での転用と企業間での売買を一つの台帳で扱うB2Bプラットフォームです。

  • AI画像認識による一括登録:写真を撮るだけで複数の物品を判別し、型番・素材まで含めてカタログ化します(1点当たり約10秒)
  • 遊休度の可視化:社内メンバーが、今使っているものを1回1分で申告します。申告されなかったものが遊休資産の候補として浮かび上がります
  • 実質評価の自動算出:調達コストの回避額とCO2の回避排出量を自動で記録し、Scope3の開示にも使える形で残します

■ 会社概要

会社名PAX TOPOLOGY株式会社(パックストポロジー)
代表者代表取締役CEO 奥村 拳
所在地〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目11-4
設立2025年11月
事業内容AIを活用した企業向け遊休資産マネジメント/マーケットプレイス「遊休マーケット」の開発・運営
コーポレートサイトhttps://pax-topology.com/

主な採択・参画

  • 東京都/公益財団法人東京都環境公社「サーキュラー・エコノミーの実現に向けた社会実装化事業」採択(令和8年度)
  • 青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)2026 シード期採択
  • 東京都「NEXs Tokyo」会員スタートアップ/TiB STUDIO
  • 東京都「東京ベイeSG」パートナー企業
  • 経済産業省 サーキュラーエコノミーに係る産官学のパートナーシップ 会員
  • 東京都環境局「チームもったいない」会員

■ 本件に関するお問い合わせ

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